「太陽は地球の周りを回っている」…小学生の4割

最近の学習指導というのが、「地球は太陽の周りを回っている」ということを教えていないのであれば当然の結果であって、むしろ6割が知っていることを「スバラシイ!」と思うべきかもしれない。しかしまぁ、そんなに嘆くことかぁ?とも思う。ワタシは小学生の頃、小学生なりに宇宙とか天体に興味があったわけで家にあったB4版の大きな「宇宙」という名前の本を毎日のように見ていたのだけれど、そういうロマンとか興味がヒビ生きる現実とかリアルの前に太刀打ちできなくなっている状況で、「さぁこの素晴らしく広い宇宙の素敵さを知ろう!」というようなロマンチックあふれる言葉は、リアリストな小学生にとってなんの意味も持たないのかもしれない。
空を見上げれば「太陽は地球の周りを回っている」と思うのは、まぁ当然な訳であり望遠鏡でガリレオ衛星を見て「ムム、これは!」と思うような小学生がいたらソレはそれで恐ろしい。地動説を知っている子供というのは「教えてもらったから知っている」「勉強したから知っている」のだろう。天動説を答えた子供は「知らないから自分で考えた」のだろう。そのあと、本や勉強の中でそれが間違いであることを知ればいい。別段、大きな問題ではない。

どうやら、地動説と天動説をしっかりと説明するのは高校の学習指導要領らしい。

教科書では「……太陽が少しずつうごいているからです。」と示しています。また,次項では太陽の日周運動を考え,観察する設定になっていますが,これについても学習指導要領では「太陽が東の方から西の方へ動くことをとらえるようにする。」と規定しているため,太陽の位置の移動については単元全体として統一した表現にする必要があります。

上記のような教育ならば、「日没は西である」と7割以上が答えたことはしっかりと学習ができている証拠であるし、教えていない「地動説」を6割も理解していたことはスバラシイではないか。高校教育を終えたオトナが天動説を唱えたらそれはおかしいかもしれないけど、相手は小学生なのだ。オトナの定規で計っていいことではないし、現状の小学校の学習指導要領を知ってから悲観すべきだとおもう。「今は常識だけど、昔は非常識」であったという事を学校で教えられて、イメージとしては「地動説を唱えたガリレオを迫害した悪漢が信じる天動説」という、地動説を見出しに持ってきた読売オンラインには微妙な悪意を感じる。
ちなみにワタシは「地動説」だという事実は知っているが、「天動説を否定し地動説が正しいこと」を小学生相手にしっかりと説明できる自信はないなぁ。「ほら、火星が大きくなったり小さくなったりするだろう?こうなる事実をしっかりと説明できるのは地動説なんだよ」なんて、まさかそんな事で納得してくれるわけはないだろう。*1

*1:説明できないのはワタシがお馬鹿さんなだけであるという事は重々承知の上です