生まれて初めて舞台というものを見てみました。

見に行ったのは劇団「Studio Life」の白夜行。原作の小説が非常に面白くて複雑で長くて、そんな小説がどのようにして舞台化されるのか非常に興味があったのです。どうやってチケットを買うのかもよく分からず、とりあえず検索してみたら公演は2部構成になっていて第1部が来週末までという事を知って焦る。で、白夜行を貸した同期も見たいと言っていたので急遽連絡を取り、慌てて見に行くことになりました。
上演は新宿の紀伊国屋ホールで当日券も無事手に入り入場。そして驚く。観客の99%が女性。本当にほとんど女性。男がいない。一人で行かなくて本当に良かったと思いました。裸足で逃げ出す所でした。Studio Lifeというのは男性の俳優しかいないらしく、パンフレットや紹介文の至る所に「耽美」という文字が書かれていた意味がわかりました。なるほどね。
で、舞台の内容はというと…。いやースゲェ。凄いと思った。時間にすると3時間という長丁場なのだけど、それを全然感じさせない内容。小説の内容を見事に映像化していて感動すら覚えます。最近の映画やドラマは小説や漫画を元にするものが多いのですが、その殆どが「原作の設定だけを利用して内容はオリジナル」のようなモノが多くて、「この設定を利用すればもっと面白いモノを作れるぜ」という脚本家のエゴのようなモノを感じさせるのですが、この白夜行の舞台は「忠実に原作を追って、それを如何に舞台で表現するか」という事を目指しているように見えました。ただ、あの複雑な小説を舞台にしているため、場面転換が激しく原作を読んでない人は理解できるのかなぁ。という感じも…。しかしながら、原作を読んでいる人間からすると、読んでいた時の恐ろしい記憶が甦り改めて鳥肌が立ちました。それくらい見事に映像化されていたのです。
客層が女性ばかりというのを先に書いたのですが、ファンサービスのような「内輪ウケ」みたいな笑いが多くてその辺がいまいちよくわかりませんでした。「あの人があんな事をやってるよ」的な笑い。悪く言えば高校の文化祭で同級生が舞台で普段とは全く違うキャラを演じている時のような感じ。初見の我々からすると「何故そこで笑うの?」という事しか感じられなかったのが残念です。まぁ、そういう意味も含めてファンサービスってヤツなんでしょうか。
第2部の公演が2ヶ月後の12月で、しかも10日間という短い間なので、チケット販売時には急いで予約しなくては…。なんせ、土日の上演が殆どないのです。忘れないようにしなきゃなぁ。