陽水のトリビュートアルバムを買いました
- 夢の中へ/TRICERATOPS
- 東へ西へ/布袋寅泰
- 心もよう/平原綾香
- リバーサイドホテル/奥田民生
- いっそ セレナーデ/小野リサ
- 限りない欲望/Bank Band
- カナリア/ジェーン・バーキン
- 傘がない/UA
- いつのまにか少女は/持田香織
- とまどうペリカン/松任谷由実
- 白い一日/玉置浩二
- ワインレッドの心/DOUBLE
- ジェラシー/一青窈
- 少年時代/忌野清志郎
ワタシはありまりトリビュートアルバムというのは興味がなかったりします。商業的なイメージが強く、ファン不在のような気がするのです。陽水のファンに買ってもらうのか、トリビュートしているファンに買ってもらうのか、その二つを狙っているのか。と、いうわけでそんなに期待してないのでしたが………いやぁ!これは素晴らしいアルバムだと思った。うん、素晴らしいです。
トリビュートに悪いイメージがあるのは、最近よくラジオやらなんやらで70,80年代の曲をカヴァーしたのをよく聞くからなのです。昔の曲のテンポだけ速くしたような曲がすごく多くて、それはそれでおもしろいのですが…それでいいのかなぁという気もするのです。まぁ別に深い意味はないのですが。で、そんな風におもっていたのであんまり期待してなかったというのが正直な感想。
しかしまぁ、考えてみればトリビュートする人たちがもう超がつくくらいの一流なヒトビトなわけでそんな心配はいらないわけです。只でさえクセの強い陽水の曲を自分のモノにしている素晴らしいヒトビトです。まぁ、元の曲を元のまま歌ったってどうあがいても陽水の歌った曲に敵うわけないのだから*1、どうせなら元の曲の原型が残らないくらい編曲して欲しいというのが陽水のファンの気持ち。
- 夢の中へ
- すいません、TRICERATOPSというアーティストをあまりよく知りません。名前は聞いたことはある気がするのですが…。曲としては、夢の中への原曲のイメージが強いです。その割にイメージがかなり違うのはギターのせいかな?ちなみに、原曲の方がテンポが早い。TRICERATOPSの歌う夢の中へのほうがテンポが遅い。そしてちょっと低い。陽水のコンサートで歌われる夢の中へは原曲よりもさらにテンポが速く、ワタシにとってはそのコンサートで歌う夢の中へが最高のモノだったりします。でも、このテンポの遅い夢の中へもカッコイイ。
- 東へ西へ
- イントロでなんの曲かわからず。それくらい違う。ガイドがいない夜の東へ西へよりスゴイ。うーむ、スゲェよ、布袋さん。なんとなくデジタルのような…。ロック調の東へ西へがスゲェカッコイイ。最後の最後で「笑う太陽 東へ西へ」と歌詞まで変更。
- 心もよう
- 演歌かと思った…。平原綾香さん。すいません、やっぱり知りません。かなりオリジナルに近い歌い方。メロディーラインは殆ど原曲と言ってもいいかもしれません。声がすごく美しいので、それだけでも素晴らしい。「ふるさとに住むあなたに贈る」という部分の「あなた」の歌い方、それがすごく綺麗。「あぁんなた」といった感じ。というか、もう少しコブシを聞かせれば完全に演歌だ…。
- リバーサイドホテル
- うわぁ、奥田民生はなぜにこんなにカヴァーがウマイのだろうか。気だるそうと言っては失礼なのですが、その感じがすごくリバーサイドホテルに合っている。「誰も知らない」といったイントロ時点でもうなんとも言えない気持ちになりますな。バックミュージックは殆どなく、Bule Selectionにリバーサイドホテルが入っていたらこんな感じになりそう。陽水が歌うリバーサイドの楽しみというのは透明な声の伸びなのですが、それとはまた違った魅力。
- いっそセレナーデ
- うーん、これがボサノバというヤツですか。なんかセクシーな男の人の声が入っていたりするし。なんか日本語っぽくない…。っつーか、全然違うなぁ。曲のイメージでこれだけ変わるとは。
- 限りない欲望
- すいません、正直言うとBankBandの限りない欲望の方が好きかもしれません。限りない欲望はかなり好きな曲なのですが、BankBandの方が本当に「欲望」っぽい。失礼な言い方なのですが、陽水の声は綺麗すぎて「欲望」っぽくないのです。*2そして音楽も。それと違って、BankBandの方は本当に「欲望」っぽい。「大音量で聞きたまへ!君たち!」みたいな曲がすばらしい。
- カナリア
- すでに言語が違う。比べようがありません、別の曲として聞くべきです。ただ、恐ろしく声がセクシーなのはわかりました。というか、唇の動く音が聞こえるのがちょっとエッチすぎなんですが。ドキドキしてしまうのですが。
- 傘がない
- UAが歌う傘がない。この曲をカヴァーするという行為自体が素晴らしいと思う。ライブ会場で聞く陽水の「都会では」の部分は、もう言葉に出来ない恐ろしい「何か」が間違いなく存在するようなレベルなので、もうコレに関しては言うことがないのです。UAの歌う傘がないは、陽水のソレとは別ものです。陽水のはネチっこい、UAのは乾いている。雨の歌なのに乾いているとは何事か、と思うのですが、この気だるい感じはまさしく傘がないという歌の本筋そのもの。
- いつのまにか少女は
- ハーモニカから入る部分も同じ。一瞬原曲かと思った。「いつのまにか少女は」を女性が歌ってどうするんじゃい、と最初思っていたのですが、聞いてみるとそれはそれでイイような気がしてきました。でも…うーむ、むむむ。
- とまどうペリカン
- ありえねぇ。なんだこれ、サビの部分は完全に松任谷由実の曲だよ。なんだこのマジックは。マジシャンかあんたは。それ以外の部分は、意図的に遅らせた歌い方だけど原曲に近いと思っていたのだけど、サビの部分は本当にスゴイ。鳥肌が立ちました。最後がフェードアウトしていくところが、さらに松任谷由実っぽいな、と思ったり。しかし、この曲「ライオン」は男性ではなく、女性らしいのですよ。「ペリカン」が男性。まだ、それを理解するにはちょっと私はまだ若すぎるかも…。
- 白い一日
- うーむ、これはそのまんまの様な気がする…。少しくらい替えてくれてもよかったような。それとも、元バックバンドという部分で編曲するなんてとんでもない!と言うことになったのでしょうか。んなわけないか。
- ワインレッドの心
- ジャジーですな。Bule Selectionにワインレッドの心が入っていたらこういう感じになるかもしれないなぁ。かなり原曲に近いけど、声が美しいのですごくあっている。
- ジェラシー
- 一青窈さん。好きです。陽水のコトが好きな人はワタシも好きです。しかし、綺麗な声ですなぁ。「ジェラシー」の最初のイントロ部分が綺麗に入っているなんて、スゴイと思う。なんとなく、曲の雰囲気が古いようなイメージで、それがまた素敵な感じになっているのです。こういう歌い方ができる若い人がいるのだなぁ…。いいなぁ。
- 少年時代
- くそう、卑怯なり忌野清志郎。こんな少年時代、アリかよ。「Uh ベイベ」じゃないよ。全く持って、卑怯だ。最高に楽しいんだもん。